日本キャンプ協会

【キャンプの履歴書】りん(小泉 沙織)さん

 

りん(小泉 沙織)さん(キャンプディレクター2級/キャンプ歴 学生時代を含めて9年)

 

屋久島でカヤック(りん)

キャンプディレクターの資格を取得した理由は?

学生時代に千葉の自然学校でキャンプリーダーをしていたことが1つのきっかけです。          
そこから自然体験・野外活動に興味を持ち、地道に勉強していくなかで屋久島に出会い、そのまま環境教育の道に進みました。屋久島で「人と人、人と自然」に関わる仕事をする中で、より良い学びやより安全な場をつくりたいと思い、資格の取得を目指しました。

 
 

人生が変わった、思い出に残るキャンプは?

たくさんありますが、特に印象に残っているキャンプは、特別支援学校の小学生たちとしたキャンプです。
半数以上が車椅子で、手の筋力も非常に低い子どもたちと「まいぎり式」の火起こしに挑戦をしました。
はじめは道具を握ることすらままならない子や、やる前から諦めている子も多くいましたが、できないことは受け入れながら一人ひとり自分に合った方法を見付けていました。火がついた子は数名でしたが、火がつくつかない関係なく、みんなが楽しそうにしていて全員満足げな顔をしていたのが印象に残っています。
当時リーダーでしたが、子どもたちの生きる力やキャンプの幅が一気に広がったのを覚えています。

 

ユニバーサルビーチ

新たに始めたキャンプは?

今年の夏に、デイキャンプ型のイベントとして「やくしまユニバーサルビーチプロジェクト」を実施しました。ユニバーサルビーチとは、「どんな人でも海遊びを一緒に楽しめる海岸」のことで、障がいやハンデのある方とその家族は、海で遊ぶことを諦めていたり、海に行く選択肢がない方も多くいます。
私たちは、「できないを理由に海遊びを諦めない」をスローガンに、障がいのある・なしに関係なく、すべての人が気軽に安心して海を楽しめることを目指しています。

 

キャンプやキャンプ指導で大事にしていることは?

みんな「キャンプの仲間」であり、「自然にも、人にも優しいキャンプ」を心がけています。もちろん、それぞれに役割や役職はありますが、それらを越えた人と人との関係性がベースにはあり、同じ時間・場を共にする仲間だと思っています。それと同時に、自然も私たちの一部であり、お互いに無理のない企画やプログラムの運営を大事にしています。

 

どんなキャンプをつくっていきたい?

みんなの人生が、今よりほんの少しでも豊かになるようなキャンプをしたいと思っています。家や学校ではできない体験ができる場や、やってみたい!と思った人がやれる場をつくることなどをやっていきたいです。
多様な経験をすることで、「人と人、人と自然」がつながり、生きる上での選択肢が増え、自分の人生を豊かにできると考えるからです。

 

キャンプや指導者資格に興味のある方にメッセージを聞かせて

キャンプをすることや資格取得を目指すことで、さまざまなスキルや知識を得ることができます。       
ですが、それ以上に「たくさんの“人”とつながれること」「全国各地に仲間ができること」が1番の魅力だと、私は思っています。ひとりではできないことでも、仲間がいたらできることもあります。             
いつか、どこかで、お会いできることを楽しみにしています(ぜひ屋久島にもお越しください☆)。 

  

屋久島

白谷雲水峡トレッキング

川遊び