日本キャンプ協会

キャンプ白書2021

日本キャンプ協会設立55周年記念事業の一環として、『キャンプ白書2021』を刊行しました。
2011年に45周年事業として初めて刊行した『キャンプ白書2011』から3回目となる白書です。今回は2021年に日本キャンプ協会公認指導者や国内のキャンプ関連団体・施設にアンケート調査を行ない、青少年教育におけるキャンプの現状(活動内容やスタッフの状況、キャンプに求められる価値等)について、調査データを掲載しています。

 
A4版/112頁
発行:2022年 3月
頒価:2,750円(本体2,500+税10%)/ 送料別
 
概要はこちらからご覧いただけます。

※Web上での全文公開はしておりません。

 


『キャンプ白書2021』概要版

「キャンプ白書 2021」は、公益社団法人日本キャンプ協会55周年記念事業の一環として発刊したものです。
既存の統計データの収集を行い、日本のキャンプを取り巻く動向・現状の把握を試みました。
また会員への調査を行い、我が国における組織キャンプの現状についても分析しています。
 

【キャンプ白書2021の概要】

これまでのキャンプ白書(2011・2016)に続く定点観察として、キャンプディレクター資格を有する会員や、キャンプや自然体験活動を行っている団体・施設(会員・非会員を問わず)に対して調査を行いました。新型コロナウイルスの流行による影響も含め、我が国における組織キャンプを取り巻く環境について、把握しようと試みました。
また、既存の統計データ等を収集し、我が国のキャンプの現状を概観しました。その結果、近年のキャンプの主な動向として、①キャンプの多様化、②キャンプ参加人口の増加、③アウトドア市場の拡大といった3つの特徴があることが分かりました。
 

【我が国のキャンプの現状を示す主な調査データ】

①キャンプの多様化
キャンプの多様化とは、単に対象者の広がりがみられるだけでなく、キャンプの楽しみ方(宿泊形態、実施時期、同行者等)やキャンプの魅力の広がり、キャンプ用品の多様化といった傾向が見て取れます。
 

キャンプの同行者

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 

年間でキャンプを実施した月

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 

キャンプの魅力

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 
 

組織キャンプに着目すると、テント泊での実施数が減少し、バンガロー・ロッジ泊や宿泊棟での実施割合が高まっていました。また、2020 年においては、秋・冬のキャンプ実施割合が高まっています。新型コロナウイルスの影響により夏にキャンプが実施できなかったことも大きな影響と考えられますが、実施時期にも多様化が見て取れる結果となりました。

 

組織キャンプの宿泊形態

 

組織キャンプの実施時期

 

②キャンプ参加人口の増加
キャンプ参加人口が増加しており、オートキャンプ場稼働率も過去最高となっています。

 

キャンプ参加人口の推移

総務省統計局「平成18年度社会生活基本調査」(平成19年7月)

 

キャンプ参加人口の推移移(学年別)

「平成23年度社会生活基本調査」(平成24年7月)
「平成28年度社会生活基本調査」(平成29年7月)

 

③アウトドア市場の拡大
キャンプの多様化、参加人口の増加に比例するように、アウトドア市場の拡大傾向が続いています。テント、タープ、シュラフの輸入金額は増加傾向にあり、特にテントについては 10 年前と比較して2~3倍程度になるなど大きく伸びています。

 

テント・シュラフ・タープの輸入金額推移

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 

行われているキャンプのスタイルや持っている道具についても、キャンプの多様化が見て取れる結果になりました。キャンプの多様化とキャンプ参加人口の増加、そしてアウトドア市場の拡大傾向は、まさしくアウトドアブームの裏付けとなるデータと言えます。

 

キャンプスタイル

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 

持っているテント

一般社団法人日本オートキャンプ協会「オートキャンプ白書2020」(令和2年7月)

 

しかしその一方で、キャンプ指導者としては少し気になる調査結果もみられました。一つは、公的機関や民間団体が実施する自然体験活動に子どもが関心を示さないことや、世帯収入によって体験の機会に差が生じていることです。

 

自然体験活動に参加しない理由(保護者解答)

独立行政法人国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和元年度調査)」(令和3年3月)を基に作成

 

自然体験活動に参加しない理由(保護者解答・世帯収入別)

独立行政法人国立青少年教育振興機構「青少年の体験活動等に関する意識調査(令和元年度調査)」(令和3年3月)を基に作成

 
 

そしてもう一つは、昨今のキャンプ事情としてキャンパーのマナーの悪さや安全管理の必要性が指摘されていることです。下図は、日本キャンプ協会指導者会員への調査において得た回答を分析し、単語の文脈や出現頻度から共起ネットワークを作成したものです。一部自由記述の原文からも、マナーやルールの普及・啓発の必要性が読み取れます。
自由記述「昨今のキャンプ事情」に関する共起ネットワーク

 

【アウトドアブームの中でのキャンパーのマナーの悪さ】
・ひとりキャンプやファミリーキャンプなど小規模が流行する中で、地域の決まりや社会的ルールを守らないキャンパーが増えていることが気になる。
・ゴミを出さない、後片付けをきちんとするなど、マナーを守って楽しめればいいと思う。
・ソロキャンプの増加とゴミやマナー違反が比例しなきゃよいなと思っています。
・多様な人がキャンプに関心を持つことはよいが、ゴミを捨てる(テントなど)行為などは許せない。
・マナーが悪く、ゴミの後始末が確実に行われていないことが増えた。
・自分以外のことを考えないキャンパーが増えてきた。
・キャンプ愛好者が増えるのは嬉しいが、マナーの悪いキャンパーを取り上げるニュースなども増え、残念に思う。

 

【安全管理の必要性】
・現在は、責任の所在が明らかにされる時代で、子ども達の親の中にも少しのケガでもクレーム対応が必要な時代となっています。
・キャンプ(アウトドア活動含)のリスクを適切に理解していない消費者が自然環境に出てきて命を落とすようなことがなければいいなと思っている。
・昨今のコロナ禍で自然が注目されてきているのは喜ばしいことだが、安全が確保されていない、または安全について意識が低い利用団体(又は個人)が増えてきている。
・レジャーとしてのキャンプの普及は好ましいものの、安全なキャンプの在り方を提唱する必要があるものと考えます。
・安全管理等における要望は強くなってはいるので、しっかりと保護者との信頼関係を結ぶ必要性があります。

 
 


 

キャンプ白書2021では他にも、2020年夏季に新型コロナウイルスに対して日本の自然体験活動施設や民間のキャンプ団体が行った対策をまとめたレポートの紹介や、アメリカキャンプ協会(ACA:American Camping Association)が公表しているレポートから、アメリカにおける新型コロナウイルス対策についても紹介しています。本書は(税込)2,750円でお求めいただけます。お問い合わせは日本キャンプ協会事務局までお願いします。

 

令和4年3月31日
公益社団法人日本キャンプ協会
キャンプ白書編集タスクチーム

 


 

【お問い合わせ】

公益社団法人日本キャンプ協会 事務局
Mail:ncaj@camping.or.jp TEL:03-3469-0217